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1.「下肢静脈瘤」という病気について②
肥満は下肢静脈瘤の弱い危険因子と言われています。

男性よりも女性の方が肥満との関連が強く、女性では肥満指数(body mass index: BMI)が30kg/㎡以上だと下肢静脈瘤の人が多いと言われています[※]
Iannuzzi A, Panico S, Ciardullo A V, et al. Varicose veins of the lower limbs
  and venous capacitance in postmenopausal women: relationship with obesity.
  J Vasc Surg 36:965–968,2002
遺伝子が関与しているかどうかは明らかになっていません。

しかし、家族に下肢静脈瘤の患者がいると下肢静脈瘤になりやすいことはわかっています。
両親とも下肢静脈瘤だと90%、片親のみだと25-62%、両親とも下肢静脈瘤でないと20%が下肢静脈瘤を発症すると言われています[※]
Cornu-Thenard A, Boivin P, Baud J M, et al.: Importance of the familial factor
  in varicose disease. J Dermatol Surg Oncol 20:318–326,1994
下肢静脈瘤のために強く痛んだり、感覚が鈍くなることはありません。

下肢静脈瘤の痛みは、重痛いと表現され、長時間立っていた場合にふくらはぎに感じます。
まれに、静脈瘤の中に血栓ができた場合に、「血栓性静脈炎」といって急に強い痛みがでる場合があります。
この時は、下肢静脈瘤が赤くなり固く触れますが、1週間から10日で自然に痛みは収まりしこりのみが残ります。

感覚が鈍くなるのは神経障害であり、足の場合、多くは脊柱管狭窄症などの整形外科の病気によっておこります。
足首から先にボコボコとした下肢静脈瘤ができたり、湿疹や色素沈着などの皮膚炎がおきることがあります。むくみが強いとブーツが履けなくなったりしますが、ハイヒールが履けなくなることはありません。
下肢静脈瘤は良性の病気なので、放置しても手遅れになったり、内臓に影響がでたり、もちろん死んだりすることはありません。静脈のボコボコが目立つようになったり、むくみやだるさなどの症状がでてきます。

さらに悪化すると湿疹や色素沈着などの皮膚炎がおきたり、潰瘍といって皮膚の一部に穴があくことがありますが、足の切断になったりすることはありません。
どんなに悪化しても治療することができるのであわてる必要はありません。
→詳しくはこちら:
 「放置すると『うっ滞性皮膚炎』などになることも。」
 http://www.think-vein.jp/about2.html#about2_8
下肢静脈瘤で膨らんだ血管が破裂することはありません。また強くぶつけても破裂しません。

同じ血管が膨らむ病気の「動脈(どうみゃく)瘤」は大きくなると破裂し、死んでしまうことがありますが、下肢静脈瘤ではそのようなことはおきません。
通常の健康診断では足を見せることはないので、そういう意味では発見されません

また血液検査を含む、一般的な健康診断では下肢静脈瘤であるかどうか、将来下肢静脈瘤になるかどうかはわかりません。

下肢静脈瘤が心配な方は、診察にあたった医師に足を見せれば下肢静脈瘤かどうかを診断してもらうことができます。
早期に下肢静脈瘤を発見すれば、その後、生活習慣や職場環境を見直したり、弾性ストッキングの着用などによって悪化を防ぐことができます。
また、悪化した場合も適切な時期に治療を受けることができます。
→詳しくはこちら:
 「日常生活で気をつけること」
 http://www.think-vein.jp/about5.html
下肢静脈瘤はいったん発症すると自然に治ることはありません

しかし、長時間の立ち仕事を避け、適度な運動をしたり、弾性ストッキングを着用すればある程度改善することはできます。
また、放っておいても一生悪化し続けるというわけではなく、高齢(70歳以上)になるとあまり悪化しなくなります。
→詳しくはこちら:
 「弾性ストッキングを活用しましょう。」
 http://www.think-vein.jp/about5.html#about5_1_5
基本的に逆流した弁が元に戻ることはありません。

しかし、ごく初期であれば治る可能性はあります。
弁の逆流がおきる初期は、弁の構造が壊れているわけではなく、弁がゆるんで先端がうまく合わなくなっているだけです。

したがって、初期であれば運動をして筋力をつけたり、生活環境を見直すことによって、逆流した弁が治る可能性はあります。
下肢静脈瘤は遺伝的な要素がある病気ですので、早い人は10代から始まっています。

10代、20代であっても足がむくみやすい場合は、一度専門医を受診されることをお勧めします。
→詳しくはこちら:
 「-Column- 足の『むくみ』が、かんたんに診断できる。」
 http://www.think-vein.jp/about2.html#about2_10
遺伝的に発症することがあるので、若い人にでる場合もあります。

特に何か他の病気のサインということはありませんが、若い人の場合は下肢静脈瘤ではなく血管腫(けっかんしゅ:血管の腫瘍)の場合もあるので、専門医に相談されることをお勧めします。
→病院検索はこちら:
 http://www.think-vein.jp/search/index.html
血管が浮いて見えるだけで、症状がなければ急いで医療機関を受診する必要はありません。

心配であったり、症状によって日常生活を送るのがつらい場合は医療機関を受診するべきです。
手や腕の静脈瘤はきわめて珍しく、ほとんどの場合は高齢の方やスポーツ選手に見られる静脈の拡張で病気ではありません。

生まれつきあるいは小さい頃から手や腕の血管がボコボコしている場合は、血管腫や静脈性血管瘤という比較的珍しい病気が疑われます。

何らかの症状があったり、急に大きくなってきた場合は医療機関を受診してください。
下肢静脈瘤が進行すると皮膚炎になります。
しかし、軽症でも皮膚炎になる場合もあるので、静脈瘤以外の要素もあると思いますが、肌の弱さが関係しているかどうかはわかりません。
下肢静脈瘤があるかどうかを見分けるには、立った状態で自分の足を見ます。

足のつけ根や太ももの裏側は見落としやすいので、入浴時に鏡の前で観察するといいでしょう。
下肢静脈瘤が進行すると、まず見た目が悪くなり、特に女性の場合はスカートが履けない、プールや温泉で足が出せないなど生活の質(QOL)が低下します。

さらに進行すると、足が疲れやすく、重だるくなるので長時間の立ち仕事が難しくなります。
重症になると皮膚炎がおき、足がかゆくなったり、潰瘍ができて痛みが生じるのでQOLはさらに低下します。
コレステロール値と下肢静脈瘤は関係ありません

コレステロール値が高い場合は脂質異常症と診断され、動脈硬化の危険因子となる疾患ですので、そう考えられる方が多いようです。
動脈硬化と下肢静脈瘤は違う病気なので心配はありません。
足以外の血管と下肢静脈瘤は関係がありません

動脈硬化や動脈瘤との関連を心配される方がいますが、静脈の病気と動脈の病気は別のものです。

動脈が硬くなったり、弁が壊れやすくなることはなく、そもそも動脈には弁はありません。
立っていても動いていれば、ふくらはぎの筋ポンプが働いて静脈の血液を心臓に戻します。
そうすると足の静脈に血液がたまらないので、下肢静脈瘤になりにくくなります。

例えば、広い倉庫で働いている人は調理師や美容師と較べて下肢静脈瘤になりにくいと考えられます。